「Cherish」の前書き
著者:宮ちゃん♪





 どっからどう見ても普通の高校生、中村 聖杜。
 身長は165センチくらい、細身で小っちゃい気弱な少年。入学式を迎えたばかりの彼が着る制服は、新品ピカピカでどこか余所余所しい。迫力に欠けるオドオドした眼光、人見知りでモジモジした態度、思い切りの悪いウジウジした性格。典型的な目立たない男子である。
 しかし彼は、今、最も不幸のどん底にいる最中であった。なんと中学卒業と同時に彼の父親が再婚し、憧れの同級生だった由梨花が戸籍上の妹になってしまったのだ!
「神様、こんなのってあんまりだ! ヒドすぎるよ〜!」
 悲しみに暮れる彼の叫び、その行き着く先は、果たしてどっちだ!?



 はい、前と同じあらすじからスタートと言う体たらく。
 こんにちは、宮ちゃん♪です。
 本作は第16回電撃小説大賞に応募し、落選した作品です。
 覚えている人がいるのかは分かりませんが、今年の3月まで、半分の三章を今HPで公開していました。
 その時の前書きで、「これはラブコメだ」、と紹介しました。
 違います。
 前半はラブコメですが、後半からは、う〜む、む〜ん、なんだろう?
 まぁ、良くあるタイプの小説です。
 そいで、投稿分の六章全部、ここに載せることになったのですが。
 なぜ「まえがき」?
 という疑問を持つ人は少ないかもしれませんが、一応、答えておきましょう。
 エピローグが無いからです。
 出し惜しみしてる訳ではありません。
 まだ書いてないんです。
 だから、完成版ではないので、まえがき。そういうことです。
 なんで書いてないの? それはね、文章が思いつかなかったからだよ。
 投稿版の六章だけで、容量は規定ギリギリだったんで、始めからエピローグは後で書くことを決めていたんですがね。書くことも大まかには考えていて、どういう風にしようかなぁ、ていうのを悩んだりしてたんですが。
 いざ画面に向かった時に、出てこなかった。
 この作品への思い入れが強すぎたのかもしれません。
 作品自体が非常に複雑になってしまったのかもしれないのです。執筆に1年半もかけたので、そこも影響してるのかしら。
 まぁ、結果出るまで猶予あるしな〜、なんて延期を繰り返していて、ハッ、と気付けば落選の報。
 困った。
 と、いう訳で。あとがきを書くのは、エピローグを終えて、完結させてから。
 完全な終焉まで、もうしばらく、お待ちください。(←多分、半年くらい)

 さて、グチです。長くなります。警戒しとけ。
 本作には思い入れが強い。そう言いました。
 それだけ自信があったんです。
 とても良い物が書けた、と満足感もあったんです。
 だから、落選には、本当にショックを受けました。
 過去二回、他の賞にも応募してきて、経験値を積んだ。
 それなりの作品を手掛けて、やり方も大枠を確立した。
 よし、と意気込んで書き始め。
 出来上がってみると、スラスラと入る文章の流れは、クドイながらもそれを感じさせない消化の良さを演出させてくれている。一気に読み進めることも可能な今作を創れたことは、積年の課題に答えを見出せた気がして、とても嬉しかったのです。ある程度はストーリーに深みも出せたと思うし、今までの長所も活きている。これは行けるぞ、と過剰なまでの期待をかけて、送り出しました。
 それはどうやら、過大評価だったらしい。受賞どころか一次すら突破していない事実を目の当たりにして、認識不足を痛感しました。同時に、どれだけ浮かれていたのか、という恥ずかしさも。完全な道化ですね。
 今は物凄い落ち込んでいますが、弱点が無いわけでもない、とは思っていました。特に滑り出しのプロローグの読み難さや、テンションを高めて走り出した前半の上滑り感は、重さがない。後半にも、特に終わりの方では物足りなさが多く、拙速な終幕にも、不安を持ってはいたのです。
 ただ、それを冷静に反省する余裕が今は無いので、落ち着いてから読み直し、検討に入ることになるでしょう。
 それと、「作品の雰囲気を伏線も無く一気にガラリと変える」、という実験をやったのですが、これがどう評価されたのかは、一次落ちの現状からは判断できない、というのは痛いところ。
 とりあえず、自分大好きで自分の作品を客観的に見れない、子煩悩なこの性格を、再認識させられて、とても悲しい思いをしている今日この頃。

 さて、まえがきなのにやたら長々と書いてしまったのは、やはりまだ未練を捨て切れていない自信過剰なバカだからですね。反省します。
 何はともあれ、いい作品に仕上がった、とは未だに信じる愛情です。読み始めたら余計なことは考えず、できれば一気に読んで欲しい。きっと楽しめると思います。
 それでは次に会うその時まで。やはり世界で最もハッピーエンドを愛する男、宮ちゃん♪でした。

終わり
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