プロローグ


 一月某日、下校途中でひーこらひーこら言ってる宮ちゃん♪の携帯電話が唐突に震えた。
 何かと不審に思って開けてみると、そこにはメールが届いているではないか。
 開ける。するとそこには、「今日何時まで学校に居た?」と言う疑問形の文章があった。
 学校の友人である。
 その友人に、「へ〜んっ・しんっ!」と叫びながら返信をした。道行く人に怪訝な顔をされたけどそれは気にしない。
 意気揚々と、再び自転車をこぎ始める。六時過ぎのこの時間、外は既に暗黒が支配する空間と化し、ライトも無い彼の進路は唯々、濃密な闇粒子が広がるだけ。
 だから、携帯電話にポツンと残ったヤマゲリラからのメール着信履歴に気付かなかったのも無理もないのだろう。(←言い訳)

 そして翌日。
 宮ちゃんの顎に、見事な飛び膝蹴りが決まるのであった。
「アゴフ?!」
 たまらず仰け反る宮ちゃん。狭い室内に彼のどたまが落下し、畳にもかかわらず鈍い音が響いた。
「遅いんじゃ貴様はー!」
 ヤマゲリラの恫喝に、宮ちゃんはよろけながらも何とか顔を向けた。しかしヤマゲリラの視線に耐え切れず、すぐに視線を逸らしてしまう。
「返信を待つのにどれだけ時間を割いたとおもっとるか!」
「す、すみません……」
 弱々しく呟く宮ちゃんの姿は非常に痛ましい。ヤマちゃんもそんなに怒らないでも良いじゃない。
「じゃかあしかこつ!」
 駄目みたいです。
「そげんこつばっかいいよるからいけなかぁ、そぎゃん根性叩き直してくんど! とっとと身支度しくさりゃあ、山さ行くばい!」
 解説しよう。ヤマゲリラは怒り心頭この上なくなると、微妙な九州弁を使い始めるのだ!(←嘘です) そんな彼に普段はエセ鹿児島弁を使う宮ちゃんもタジタジだ!(←だから嘘ですってば)
 ヤマゲリラの恐ろしいオーラに気圧され、直接当たっている宮ちゃんは泡を吹きながら、あわわわわっ、と唸った。同時にノブサンも影でこっそりしているではないか。つまりヤマゲリラはこんなに怖いのだ。(←これも嘘です。普段から温厚で良い少年ですよ)恐るべきゲリ長隊長なり。
「準備がおそかー! 即座に行動せんと、いてこますぞぬしどもー!」(←いやだから嘘ですってば)
「ひ、ひえー! 御助けをー!」
 宮ちゃん達は大急ぎでヤマゲリ山へと向うのであった。


 1、ゲリ長たいやき論争勃発! 〜ノブサンVS宮ちゃん♪〜
 2、サバイバル雪合戦 〜真冬の長野県名物〜
 3、宮ちゃん恐怖! 〜地獄のキツネさん狩り〜


 の三本です。お楽しみください、それではジャン・ケン・ポン! うふふふふふ。














































パー。
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