後書き+


 ※これは「小説家になろう」用に蒼光シリーズ完結の後書きとして編集し直したバージョンの後書きです。


 この後、ひかるは「能力者も非能力者も平等に受け入れる国」を興します。元VANの人間だとか、ROVの人たち、能力者であるなしに関わらず多くの人がそこに参加することになります。
 修は政治面での補佐官として、光は国の代表として(むしろ修によってこの地位にさせられます)、暮らし始めることになって行きます。
 その頃には、光はセルファと、修は有希と、刃は楓、翔は瑞希と結婚しています。
 ダスクは、光の興した国には行きませんでした。ただ、かつての部下やリゼと共に財閥を作り、密かに光の国に協力していたりします。それでも、光とダスクが顔を合わせたり、互いの存在を知ることはありません。
 それでも、皆それぞれの幸せを掴んで、暮らして行きます。
 この後の時の流れは、また別のお話。

 と、蒼光の物語は、これで完結です。
 長い間、ありがとうございました。読んで下さった皆さん、コメントを下さった皆さん、本当にありがとうございました。
 ここまで書ききることができたのも、読者の皆さんがいてくれたお陰です。
 「火蒼光」を中心として書きたいことは全て書き切ったと思っていますので、私は満足しています。

 因みに、蛇足な設定ですが。
 光はセルファから超越能力を受け取ったことで、元通りとはいかないまでも寿命が回復しています。本来の寿命の三分の二から四分の三程まで回復していたりします。
 その代わり、セルファの寿命が本来の三分の一から四分の一程度減少していたりします。
 精神をリンクさせた際に、セルファが自分の寿命そのものを光に受け渡していたわけです。
 また、刃たち、ROVの中核メンバー四人は光の興した国の中で、トップレベルの地位につき、光や修の助けになります。
 加えて、その国はVAN本部施設跡地を中心に拡張されていきます。
 以上、蛇足終わり。

 書いていて苦労した話を少しだけ。
 実は、主人公の名前を「ひかる」とした時点で、「〜のひかり」とか「〜がひかった」とか「〜がひかる」といった用途でこの漢字を使っていません。いつも他の表現で代用していました。
 これは、最後の最後で『ひかり』として強調表現で目立たせるためでもあったんですが、それまでが思いのほかきついのなんのって。
 「じん」も同様で「やいば」という読みが使えずに苦労しました。こちらは単に紛らわしいから避けていただけなんですが。
 もう良く使う漢字一字を名前にするのは止めようと思いました(苦笑)
 今更ですが、「蒼光1」を書いている初期の時点では、修が覚醒する予定はありませんでした。最後まで非能力者として光に協力し続ける人物、とするつもりだったんですが、話を考えて行く中で、シミュレートしてみると殺されてしまう結末しか思い付かず、覚醒させることにしたと言う経緯があったりします。その結果、見事最後まで生き延びました(爆)
 いやぁ、それにしてもざっと振り返ってみると酷い話ですね、これ。随分と不幸な話だなぁ(苦笑)

 因みに、この物語の中で予定外に死んだキャラって実は一人もいません。皆、登場した時点から最後にどうなるかというのは考えてありました。なので、人気が出なかったから、とか、人気が出たからあえて、とか、そんな後付の理由で退場したキャラクターは一人もいなかったりします。予定外に出番が無かったキャラとか、見せ場が無かったキャラとかはいるんですけど、それは私の実力不足ということですね(苦笑)

 結局、『蒼光』の物語は『我侭に生きる=自分が後悔しない生き方をする』ことをテーマとした作品でした。光もアグニアも、我侭に生きた結果としてぶつかり合うというもので、「善悪? 何それ?」な作品だったりします。ていうか、登場人物それぞれ皆我侭だったりしますけどね(爆)
 また、登場人物の思考回路も複雑に書いたつもりだったりします。結構ころころ意見を変えたり、変わったりしており、『人間らしさ』に重点を置いたりもしていました。人間ってそんなに単純なものじゃないですしね。そういう意見の変化なども大きく見れば『成長』というものになってしまうんでしょうけれど。

 初めて書いた応募作だけあって、思い入れの強い作品でもありました。
 最後まで書き切ることができて、本当に良かったと思います。

 改めて、ありがとうございました!
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