あとがき
 
 
 今回の作品でやりたかったことは、簡単に言えば「リアル寄り作風の世界観の中でスーパー系のオーバースペック機体を開発する話」でした。
 作中世界観と設定でそれらしく理屈を捏ね回し、一人の天才と一人の規格外によるオーバースペックロボットを開発していくその風景と課程をメインに描きたかったわけです。
 今作のベースとなった短編では、開発風景と初出撃時のみにスポットを当てて書いたのですが、比較対象の不在(普及している他のロボットやエース級と新型 の差)だとか、戦時状況の描写不足などを指摘されたことにより、「じゃあ思いついたこと全部盛り込んでみるか」と書き始めたのが『救国のアルザード』とい う作品です。
 序盤は主人公の規格外さと、世界観や周囲の状況説明と今後比較するべき普及機体を描き、中盤はメインでもある開発風景を、終盤は開発された機体による実戦で機体コンセプトを実証していく、という流れになりました。
 私自身はワンオフの高性能機による大活躍はもちろん好きですが、複数の量産機同士による泥臭い戦闘も大好物です。
 とまぁそんな個人的な好みも出来る限り盛り込んで行こう、と物語を構想していったらこんな作品になりました。設定説明的な部分が多いのも、そういうの考えるのが楽しくて好きだから書きたくなってしまうからだったりします。
 また今作についての裏話を毎週更新している自分のブログでつらつら語っていこうと思っていますので、その裏話を全て語り終えたら、蛇足的ではありますが裏話を編集して追加で更新をすることもあるかもしれません。
 とはいえ、今作の物語としてはこれで完結です。
 
 続編の構想もないことはないのですが、最期まで固まり切っていないこともあり、いつ書けるかは今のところ分かりません。
 
 最後までお読み頂けた方、ありがとうございました。
 楽しんで貰えていたら幸いです。
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